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遺言

遺言書作成のメリット

相続においては、遺言書に書かれた内容が優先されます。遺言書はない場合は遺産分割協議や法定相続により相続手続きを進めることになりますが、遺言書には以下のようなメリットがあります。

自分の望みどおりに財産を相続させられます

相続人以外で生前にお世話になった方がいる場合、遺言書を作成することにより、その方に財産を遺すことができます。
遺言書を作成しなければ相続財産は相続人が相続し、第三者に財産を遺すことはできません。遺言書を作成することにより、相続人以外の第三者に財産を遺すことができます。

ご家庭によっては一部の相続人に対して財産を残したくないというご事情のある方もおられると思います。遺言書を作成すれば、一部の相続人に相続させないとすることもできます。
※相続人の遺留分(法律上最低限相続できる権利)を害することはできません。

相続争いを最小限にとどめることができます

すでに相続人間の関係が悪化している場合、相続が発生した際には、話合いにより相続手続きをまとめられないのは容易に想像できます。
遺言書を作成しておけば、原則遺言書の内容が優先されて相続されるので、後日の不要な争いを未然に防ぐことができます。

また、推定相続人の中で、現状連絡の取れない方がいる場合、相続が発生した祭の手続きは煩雑を極めます。
連絡の取れない方と遺産分割協議を成立させることは難しいからです。

遺言書を作成すれば、相続人の方の不要な負担をかけることを防げます。

最後の「想い」を遺せます

相続が発生した場合、相続人の方々は悲しみに明け暮れ、もっと会話や世話をしておけばよかったなど、後悔の念を抱くことが多い思います。
遺言書を作成すれば、「付言事項」という形で、遺言者の家族に対する想いや感謝の気持ちを遺すことができます。

また、遺言者が財産を遺す理由や想いを残せば、相続人の方々も争うことなく、遺言者の気持ちを理解し納得できることもあります。

遺言には、遺言者の想いを伝える、残された家族の気持ちを和らげる、そんな役目もあると思います。

自筆証書遺言

自筆証書遺言とは、遺言者自らが自筆で作成する遺言書の形式です。
自筆証書遺言を作成するには、遺言者が日付、氏名、全文を自筆で書き、押印しなければなりません。
ワープロやパソコンで書いたり、口述した内容を他人に筆記してもらったりしていけません。

作成した自筆遺言書の保管場所については、相続開始後に遺言書が見つからず、せっかくの遺言書が意味をなさなくなるおそれもありますので、保管場所には注意が必要です。

遺言者の死亡後、自筆証書遺言が封印されているか否かにかかわらず、家庭裁判所で検認の手続きを経なければなりません。
検認とは、相続人に対し遺言の存在及びその内容を知らせるとともに、遺言書の偽造・変造を防止するための手続きです。
遺言の有効・無効を判断するものではありません。

公正証書遺言

公正証書遺言とは、公証人が法律で定められた方式に従って作成する遺言書です。
証人2人の立会いのもとで公証人が遺言書を作成します。推定相続人(将来相続人になる人)や受遺者(遺言により遺贈を受ける人)は証人にはなれません。

作成した遺言書は、公証役場で原本が保管され、本人が謄本を保管します。もし本人の保管分が紛失しても、公証役場で原本が保管されているので安心です。
遺言者の死亡後、相続人は、公正証書遺言が作成されているか否かを、全国のどこの公証役場でも検索することができます。
遺言書の作成には手数料がかかりますが、公証人がその作成に関わりますから、安全といえます。
また、自筆証書遺言と異なり、遺言者死亡後に家庭裁判所による検認の手続きも不要です。

付言事項

遺言書の内容は、必ずしも法定相続分通りとは限りません。それは、遺言者の考えがあってのことでしょう。
しかし、財産をあまりもらえない相続人には、その意図や想いが分からず、遺言者を恨み、結果として相続人間にしこりを残す可能性もあります。
そこで、遺言書の最後に、財産の分け方の理由、自分の想い等を書いておき(これを「付言事項」といいます)、自分の死後に新たな紛争が生じないように気を配ることも大切です。

「自分はまだ若いから」「遺言書なんて、縁起でもない」と考えて、遺言書を書くのをためらう方も多いと思います。
しかし、遺言は、残された家族を幸せにするためのメッセージです。明るい未来のために、元気なうちに書くことが大切です。

遺言書作成料金のご案内

遺言書作成手数料

種類 手数料 説明
遺言書原案作成 86,400円~ 3,000万円以下の場合。遺産総額が3,000万円増えるごとに10,800円加算。
証人手数料 1人21,600円 ご自身で用意できる方は不要です
公証人手数料 別紙参照
その他 実費分 戸籍謄本・登記簿謄本・住民票等
遺言保管料(1年) 10,800円 ご自身保管される方は不要です

※上記以外に、相談料(1時間5,400円)及び日当(10,800円)がかかる場合があります

遺言執行手数料

※当職が遺言執行者に就任しない場合は不要です。

遺産の総額 報酬 消費税
5,000万円以下 60万円 8%
5,000万円を超え1億円以下 1%+20万円 8%
1億円を超え3億円以下 0.8%+30万円 8%
3億円を超え5億円以下 0.5%+60万円 8%
5億円を超え10億円以下 0.3%+160万円 8%
10億円を超えるとき 0.2%+210万円 8%

※金融機関手数料・官公庁等手数料・登記手数料等の実費は別途申し受けます
※交通費・出張日当・宿泊費・資料収集手数料等が加算される場合があります
※遺産の権利関係が複雑、共同相続人が多数、家庭裁判所の調停となった等の場合、報酬が割り増しとなる場合があります。

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